”Meet the Japan 2013”

領土問題で中国や韓国からの観光客が激減しているのはご存じの通り。観光立国を目指す日本だが、現実はお寒い限り。2010年度は861万人、20111年度は東日本大震災の影響で、推計622万人に止まる。今年は、更に減少するのでは、と言われている。そうした中、政府の観光庁は、中国、台湾、韓国、香港などからの、ずばり20代から30代の女性観光客を呼び込む戦略に力を入れ始めた。それが、「Meet the New Japan 2013」キャンペーンだ。
http://meet-j.jp/

観光庁のホームページ
http://www.mlit.go.jp/kankocho/news08_000144.html

を見ると鼻息が荒い。曰く

キャンペーン3大ポイント!
■ ターゲットやエリアを絞り、訪日意欲を刺激する特典・イベント・ツアーを一体的にプロモーション。
■ 関西エリア・東京エリア約10,000店舗の特典提供とともに、18週連続体験プログラムを展開。
■ 現地旅行会社とタイアップ。オリジナル性ある認定ツアーを100本以上販売。

このキャンペーンは、関西で12月1日から来年2月28日まで、東京エリアでは、2月1日から3月31 日迄開催されるという。外国人観光客がパスポートを見せれば、色々お得なサービスを受けることが出来る。
ミソは、現地旅行会社とのタイアップ。初めて日本に来る人にもリピーターにも、バラエティに富んだ「キャンペーン・オリジナル認定ツアー」を企画しているところだろう。

又、日本にいるアジアの留学生20名をサポーターとして、FacebookなどSNSを駆使した海外への情報発信策であるとか、ミス日本をスペシャルサポーターとしておもてなしを強化するとか、涙ぐましい努力が垣間見える。
"Meet the New Japan" Facebook Page(https://www.facebook.com/pages/Meet-The-New-JAPAN/422616404469024
しかし、Facebookページのいいね!数は、13,355 (2012年12月8日現在)に止まっているし、オフィシャルHPのキャンペーンページ等には”Coming Soon"が多い等、いささか出遅れ感が否めない。
こうした官の取り組みの一方で、民間の取り組みにも注目したい。月間アクセス数およそ600万件という外国人向け日本観光総合サイト。それが、"japan-guide.com"だ。(http://www.japan-guide.com/東日本大震災の被災地への観光案内も充実しており、復興への一助となっている。

また、2015年春には北陸新幹線が開通する。北陸の魅力を前面に打ち出した施策も必要だろう。
一方で気になるのは表玄関である空港から東京へのアクセスの悪さだ。成田や羽田についてから都心へのアクセスは最悪だし、駅や空港の案内表示板もほとんどない。インフォメーションセンターもほとんどない。こうしたインフラを整備することが先決なのではないか。地図と睨めっこしている外国人旅行客に道案内する度に、その思いを強くするのだ。

(この記事は、インターナショナルなWeb Magazine ”Japan Quality Review”vol.3
http://jqrmag.com/?p=4892 に掲載されたものです)